●イベント概要
プログラム |
● 5月27日(土) ①生産量日本一のクルマエビ養殖を学ぼう!(講師:久米島漁業協同組合 糸数 靖) ②クルマエビはどんな生き物?(講師:沖縄県立芸術大学 藤田 喜久) ③浜辺の生き物を観察してみよう!クルマエビの体の構造を再現してみよう! ④夜の海でプランクトンをさがそう!(講師:しかたに自然案内 鹿谷 麻夕 ※③・④) ● 5月28日(日) ⑤クルマエビを調理しよう!(講師:サイプレスリゾート久米島 戸嶋 晃太) ⑥海ぶどう養殖場に潜入! (講師:久米島海洋深層水開発 仲道 司) ⑦カキ養殖場の挑戦 (講師:GO FARM 大澤 克磨) ⑧養殖を支える海洋深層水 (講師:沖縄海洋深層水研究所 岡村 盡) ● 6月10日(土) 持続可能な漁業の未来を考えよう、伝えよう(講師:しかたに 自然案内 鹿谷 麻夕) |
●生産量日本一のクルマエビ養殖を学ぼう!
はじめに到着したのは、久米島漁業協同組合「車海老養殖場」。車海老養殖について学びました。久米島の車海老養殖は、沖縄県の本土復帰事業の一環として始まり、海洋深層水を活用した種苗生産や、ウイルスフリーの陸上養殖に成功するなど、今日の高品質で安定供給が可能な久米島産車海老ブランドに発展しました。車海老の収穫体験では、隊員による養殖池に設置されたカゴの引きあげや、選別場で車海老のサイズの選別を体験しました。養殖場の職人達による丹精込められた車海老がどうやって育てられているかを知り、自ら収穫することで、食への興味関心や、生産者への感謝の気持ちが芽生え、「車海老養殖場で働いてみたい!」「台風がきたら車海老達はどうするの?」など、隊員たちからは多くの質問や感想が挙げられました。
※「生産量日本一」 農林水産省:https://www.jfa.maff.go.jp/j/bousai/hamaplan/okinawa_area/attach/pdf/211004-5.pdf
しまうみ探検隊in久米島!
久米島漁協のクルマエビ養殖場に到着。
クルマエビ養殖について、久米島漁協組合車海老養殖場の場長を務める糸数靖先生に教えてもらいます。
スタートは昭和50年。旧仲里村が整備したクルマエビ養殖場を譲り受けて開始した歴史ある事業なんだそう! pic.twitter.com/kYk9OGBpkY— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) May 27, 2023
車海老養殖場で収穫体験した車海老は、十脚目(じっきゃくもく)、クルマエビ科に分類されます。
車海老の一生は、放卵後に卵から孵化し、ノープリウス期(30~40時間程)、ゾエア期(5~7日間程)、ミシス期(3~6日程)、ポストラーバ期(20~45日程)のプランクトン生活を経て稚エビに変態し成長する生態で、昼間は砂に潜り夜に活動する夜行性の生き物です。
また、海の流れに漂う生き物は「プランクトン」と呼び、海の流れに逆らって泳ぐことができる生き物は「ネクトン」、海底に住む生き物が「ベントス」に分類されることを教わりました。隊員からは「プランクトンは何種類いるの?」「甲殻類の専門家にはどうやったらなれるの?」など、プランクトンの神秘的な研究に興味津々な様子でした。
しまうみ探検隊in久米島!
お昼ごはんを食べて休憩したあと、クルマエビってどんな生き物?プログラム始まりました! pic.twitter.com/yZvrCysPJW— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) May 27, 2023
車海老の生態とプランクトンについて学んだ後は、浜辺の生き物観察と車海老の体の構造をペーパークラフト制作。ペーパークラフト制作では、車海老の頭や、手や足など体のパーツをハサミで切ったり貼り付けたりして体の構造を立体的に学びました。ペーパークラフト制作の後は、イーフビーチで浅瀬に生息する生き物観察へ。砂浜や、岩場にある潮だまりで子供たちは顔を近づけて生き物を探し、発見するたびに「先生これは何?」と隊員から声が上がります。サンゴ礁の浅瀬に住む様々な生き物の特徴を教わりながら、サンゴ礁が育む豊かな生態系を実感しました。
水中ライトを海の中に沈め、水中ライトの光が水平線に伸びるようにそっとしておくと、海の小さな生物やプランクトンが光に集まる習性があります。その習性を利用してプランクトンを網で採集していきます。
採取したプランクトンをバケツに入れて会議室へ移動し、顕微鏡でプランクトンを観察してみると、卵や幼生の間はプランクトンで、漂いながら成長しやがてベントスとなる一時プランクトンの「カニ」や「エビ」を発見できたり、一生を漂いながら生活している終生プランクトンの仲間など、泳ぎ回るプランクトンの姿を観察でき、隊員からは「先生、このプランクトンは何?」「ぐるぐる泳いでる!」「これ絶対カニだ!」など、実際に泳ぎ回るプランクトンを観察できたことで気持ちが高揚した様子でした。
「いただきます」という言葉に、食材や生産者、調理する人の思いを大切にして命をいただくという感謝の意味が込められていることを学びました。
隊員からは、「色が綺麗な赤になってる!」「身がプリプリしていて美味しい!」「もっと食べたい!」など、視覚・嗅覚・味覚で車海老料理を味わっている様子でした。また、食事の後は「“食べる” に注目! エビカニクイズゲーム」が開催され、ゲームを通して「エビ・カニ・ヤドカリ」が何を食べているのか、また、食用にできる種類を学びました。
しまうみ探検隊in久米島!
クルマエビの調理体験が始まります。
クルマエビの体の構造を実際に触れながら体感します! pic.twitter.com/vej6UQQva1— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) May 28, 2023
「海ぶどう」は、自然には亜熱帯地方の沿岸の比較的浅い砂底地に生えていて、長さ10〜20cm程度に成長する海藻です。「海ぶどう」の特徴は、茎を海底に伸ばし更にその茎から海面に向かって茎を伸ばし、この海面に向かって垂直に伸びる茎にプチプチの房を付けるのが特徴です。収穫体験では「ブドウ」の様な茎の部分の収穫を行いました。
久米島海洋深層水開発で育てている海ぶどうは、海洋深層水の特徴であるウイルス量が少なく、水温が低くて温度調整がしやすいという特徴を活かして安定供給と品質管理をして育てていることを教わりました。収穫体験後に海ぶどうを実食した隊員は、「プチプチした食感で美味しい!」「癖になる食感!」など、笑顔で感想を教えてくれました。
「カキ」は「海のミルク」ともいわれる乳白色の身が特徴の二枚貝です。カキは生で食べると「あたる」可能性があり注意して食べるということが一般的ですが、カキに「あたる」理由は、海水に含まれるプランクトンを食べて成長する過程で、海水に含まれるウイルスが体に残ってしまい、その身を人が食べると食中毒を起こしてしまうことが原因です。GO FARMのカキ養殖場では、海洋深層水のウイルスが少なく、低水温という特徴を活用してカキ養殖を行い、ウイルスフリーの「あたらないカキ」の養殖に挑戦しています。
また、施設内で受精に成功したカキの幼生の泳ぐ様子を顕微鏡で観察し、カキが育つ過程を学びました。
カキ剥き体験では殻の上手な剥き方を教わり、カキの実食も行いました。実食した隊員からは「カキの出汁が美味しい!」「先生!このカキスープのレシピを教えて!」など笑顔で語ってくれました。
海洋深層水とは深海からくみ上げられる海水のことで、栄養が豊富でウイルス量が少なく、水温が低いということが特徴です。海洋深層水研究所では、久米島沖、水深612メートルより海水をくみ上げて久米島島内の養殖場や様々な研究開発に活用しているそうです。プログラムでは海洋深層水から作られた「水」の硬度の飲み比べゲームや、海水の温度差を利用した発電実験を学びました。飲み比べゲームに参加した隊員は、「この水は飲みにくい!」「この水は絶対に硬度が低いよね!?」など、ミネラルが豊富な水と、硬度の低い水の味の特徴を味覚で体験した様子でした。
1泊2日の久米島でのプログラムが終了し、久米島組とは一旦お別れ!那覇空港へ!
みんな仲良くなりました♪
しまうみ探検隊in久米島
那覇に向かう機内から!
1泊2日で成長した顔になったかな?#海と日本 #沖縄 pic.twitter.com/pXoJuGbBZA— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) May 28, 2023
しまうみ探検隊in久米島
久米島でのプログラムを終えて那覇空港にこれから向かいます🛫🌺
1泊2日でどんなことを学んだかな?#海と日本 #沖縄 pic.twitter.com/2D2aHUxkl8— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) May 28, 2023
3日目は沖縄本島組と久米島組をオンラインで繋いでのまとめ学習。2日間で学んできた持続可能な漁業の未来について皆で考えます。これまで学んだことを振り返りながらキーワードを書き出して皆で「琉歌」を作成します。それぞれのプログラムで体験したこと、感じたことから、周りに伝えたいメッセージを、琉歌(8・8・8・6)のリズムで言葉を考えます。前半の8・8で風景や出来事を、後半の8・6で心や気持ちや希望を表現します。各班に分かれて意見を交わしながら、合計7種の琉歌が生まれました。琉歌で表現したメッセージと隊員が描いた魚のイラストをモノレール車両内ポスターに反映します。全行程を終えた隊員たちは、「海の生き物の研究者を目指したい!」「久米島にまた行きたい!楽しかった!」とまだまだ元気が残っている様子でした。
しまうみ探検隊in久米島
プログラム3日目スタート!久米島からゲスト出演で、クルマエビ養殖場の糸数先生が登場!
子供達からは台風の影響や、2日目の調理実習で食べたクルマエビの味を先生に伝えました🦐✨
身がプリプリで美味しかったという感想を聞いて、糸数先生は大喜び!?#海と日本 #沖縄 pic.twitter.com/Ffe47WCXZP— アバサンシン@海と日本プロジェクトin沖縄県【公式】 (@abasansin) June 10, 2023
仲間たちと一緒に沖縄の海のことを学んだ3日間!
また会う日が楽しみです!
●お問い合わせ先●
海と日本プロジェクトin沖縄県「海のキッズサポーター」係
TEL 098-860-2003(平日10:00~17:00) メール umi-project@rbc.co.jp
公式Twitterで海の情報を発信しています!
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イベント名 | しまうみ探検隊in久米島~ つくる漁業で食卓の未来を作る!持続可能な漁業としての養殖を学ぶ~ |
参加人数 | 小学5・6年生 計19名(沖縄本島:17名/久米島:2名) |
日程 | 5月27日(土)~5月28日(日)久米島 1泊2日「体験学習」/ 6月10日(土) 沖縄本島-久米島 オンライン「まとめ学習」 |
主催 | 一般社団法人 海と日本PROJECTin沖縄県 |
協力 | しかたに自然案内、久米島の海を守る会、久米島漁業協同組合、サイプレスリゾート久米島、久米島海洋深層水開発、GO FARM、沖縄海洋深層水研究所 |